コンビニ2022年度売上高ランキング 最新決算前におさらい、総店舗数は減少も市場規模は拡大
店舗網を生かした新しい成長戦略を模索
間もなく23年度の本決算が発表になる。CVS大手の取り組みはどのような結果となって現れてくるのだろうか。上場CVS各社の決算発表の前に、前年度決算でのチェーン全店売上ランキングはどうなっていたのか、ここで振り返っておこう。
22年のCVS市場規模は対前年比3.7%増となり、コロナ前の19年を超えるまでに回復を果たした。
23年2月期のチェーン全店売上高は、首位のセブン-イレブンが前期比4.0%増の5兆1487億円、2位のファミリーマートが4.1%増の2兆9575億円、ローソンは4.0%増の2兆2995億円。セブン-イレブンとローソンは20年2月期の実績を上回った。
中堅CVSの業績は明暗が分かれた。
北海道を地盤とするセコマの22年12月期売上高は5.3%増の2005億円。強みとする製造小売業(SPA)モデルを生かし、ふだん使いの商品をリーズナブルに提供する価格戦略で支持を得た。
ミニストップは23年2月期、チェーン全店売上高は2.0%減の2869億円。大手3社のシェアが9割超という寡占市場で存在感を発揮できず、苦戦を強いられている。
回復を果たしたCVS市場だが、店舗間競争が激化するなかで、かつてのような大量出店による成長が難しいことに変わりはない。そうしたなか、各社はCVSの店舗網を生かした新しい成長戦略にアクセルを踏み込んでいる。
ファミリーマートは、リテールメディアの国内リーディングカンパニーをめざすとして、デジタルサイネージの導入店舗を積極的に拡大しており、24年2月末時点で約9520店舗に設置している。