[23日 ロイター] – 米衣料小売りのギャップは23日、通年の業績見通しを下方修正した。サプライチェーン(供給網)の制約や商品輸送コストの増大で売上高が最大6億5000万ドル減少するとの見通しを示した。これを受けて株価は時間外取引で一時19%下落した。
通年の純売上高の伸び率を従来予想の30%から20%に引き下げた。リフィニティブのデータによると、アナリストの伸び率予想は28.4%。
一時項目を除いた通年の1株当たり利益予想も、従来予想の2.10─2.25ドルから1.25─1.40ドルに下方修正した。アナリスト予想は2.20ドル。
ギャップの生産全体の30%を占めるベトナム工場が新型コロナウイルスの影響で長期間閉鎖し、商品の出荷が遅れている。年末商戦に向け店頭在庫を十分確保するため、同社は航空輸送に約4億5000万ドル出費している。
ソニア・シンガル最高経営責任者(CEO)は「ベトナムでのコロナ関連の閉鎖などサプライチェーンの制約は予想していたが、事業への影響は予想以上に長引いている」と説明した。
この日発表した第3・四半期(8─10月)決算は、調整後の1株当たり利益が0.27ドルとなり、アナリスト予想の0.50ドルを下回った。
売上高は1.3%減の39億4000万ドル。アナリスト予想は44億4000万ドルだった。