[チューリヒ 20日 ロイター] – 世界最大の食品会社、スイスのネスレが20日発表した第3・四半期決算は、商品の値上げが寄与して予想を上回る内容となり、同社は通期売上高予想を引き上げた。
第3・四半期は、商品の価格を2.1%引き上げた。これにより今年は利益率を17.5%程度で維持する見込みという。
買収などの影響を除外したオーガニック売上高は6.5%増でアナリストのコンセンサス予想を上回った。
ネスレは通期のオーガニック売上高伸び率予想を、5─6%から6─7%に上方修正した。
ケプラー・シュブリューのアナリストは、強いブランドを持つ企業は大半が価格に転嫁できると指摘した。
ペット事業「ピュリナ」は、1─9月のオーガニック成長率が12.1%。高価格製品や獣医師関連製品が寄与した。
ボントベルのアナリストは、ペット事業は大幅な値上げのおかげで稼ぎ頭になっていると述べた。
バーンスタインは、販売量の増加と価格引き上げの効果が完全に反映されるのは来年との見方を示した。
コーヒー製品の販売も好調。「スターバックス」ブランドの製品は1─9月に15.5%伸びた。