日本百貨店協会が発表した全国百貨店の6月の売上高は、既存店ベースで前年同月比1.6%減と4カ月ぶりのマイナスとなった。緊急事態宣言の対象地区で土日休業や時短営業を行ったことが響いて、19.1%減だった前年同月をさらに下回った。
緊急事態宣言対象地区以外でも、外出自粛による客数減が影響した。下旬に休業要請が解除されたことで回復傾向も見られたが、来店客数は5.0%減少した。19年6月と比較した売上高は、20.6%減だった。
地区別では、10大都市が0.4%増とわずかながら前年実績を上回った。東京、京都、大阪、神戸、福岡の5都市がプラスだった。10大都市を除く地方は、6.5%減だった。
商品別では、主要5品目のうち身のまわり品(0.6%増)、雑貨(3.7%増)、食料品(3.3%増)がプラスとなった。富裕層を中心に高額消費が活発で、高級ブランドや高級時計などの増勢が続いている。食料品では、巣ごもり需要から総菜、和洋菓子、ワインなどが好調だった。