[22日 ロイター] – 米ツイッターが22日発表した第2・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。ターゲットを絞った広告ツールの強化が寄与し、広告収入が拡大した。
引け後の時間外取引で、ツイッターの株価は5%上昇した。
総売上高は前年同期比74%増の11億9000万ドル。市場予想は10億7000万ドルだった。
広告収入は87%増の10億5000万ドルで、予想の9億0990万ドルを上回った。
広告閲覧が可能な1日当たりの平均アクティブユーザー数(mDAU)は2億0600万人。リフィニティブのまとめたアナリスト予想の2億0590万人とほぼ一致した。
調整後の1株利益は0.20ドルで、予想の0.07ドルを上回った。
第3・四半期の総売上高見通しは12億2000万─13億ドルで、市場予想の11億7000万ドルを超えた。
また、通年の従業員数、総コスト、経費が少なくとも30%増加する見通しとし、従来ガイダンスの25%増から引き上げた。
ツイッターは今年に入り、2023年までに年間売上高を倍増させる目標に向けて音声チャットルームなど新たな分野でサービスを導入してきた。
22日の決算会見では、広告の効率改善に取り組んだことで、ターゲットに関するデータをより多く得られるようになったと指摘。
こうした取り組みに加え、各国が新型コロナウイルス対策の規制を緩和し経済を再開する中で広告主の需要が高まり、広告収入が増加したと分析した。
米アップルによるプライバシー規約変更に伴う第2・四半期売上高への影響は想定よりも小幅だったとしつつも、長期的な影響を見極めることは時期尚早とした。アップルは4月、追跡型広告を巡るプライバシー保護策を強化し、各アプリが広告向けに利用者の情報を収集する機能を許可制とした。
写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を展開する米スナップが22日に発表した第2・四半期決算は、売上高が116%急増した。
ウェドブッシュ・セキュリティーズの調査アナリスト、Ygal Arounian氏は、アップルの変更による影響がまだ完全には現れておらず、いくらか懸念も残っていると指摘。ツイッターは好調な広告市場の恩恵を受けているとした上で「ツイッターやスナップの決算から明らかなのは、デジタル広告市場全体が今まさに盛り上がりを見せており、経済再開によって広告主の予算がさらに膨らんでいることだ」と述べた。
ジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)は会見で暗号資産(仮想通貨)のビットコインについて、ツイッターの将来の「大きな一部」であり、同社のプラットフォーム上で電子商取引(EC)や人気のコンテンツクリエーターへのチップ支払いに使用できる可能性があると述べた。