異変!上場小売業決算まとめ 営業収益ランキングトップ10
また、特集内では時価総額のランキングも掲載している。株価に発行済み株式数をかけあわせて算出する株式時価総額は、企業価値を評価する指標として広く知られている。
小売業の時価総額トップ(2021年6月4日の株価終値から算出)は、営業収益ランキング5位に入ったファーストリテイリング(山口県)だ。21年2月には、世界最大の衣料品専門チェーンであるスペインのインディテックス(Inditex)を超え、初めてアパレル時価総額世界首位に立った同社。昨年に続いて、本特集の時価総額ランキングでもトップとなっている。2位はセブン&アイ、3位にはイオンがそれぞれランクインした。
全体を見ると、営業収益ランキング上位の企業が時価総額ランキングでも上位につけているが、神戸物産(兵庫県:時価総額ランキング8位)のように、それらの企業ほどの売上規模ではないものの、時価総額ランキング上位に入っている企業もある。株式市場から高く評価されているのはどの企業か。こちらも本特集掲載データをご一読いただきたい。
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2021年度決算の焦点となるのは、コロナ禍収束の行方だ。
商業施設に対する営業短縮要請がこの先も継続されればGMSや百貨店などは引き続き大きな影響を受けることになるだろう。
消費者の価格感度の高まり、財布の紐が固くなっていくことも懸念される。SMをはじめ、巣ごもり特需に沸いた業態は、21年度決算ではその反動減が待ち受ける。また、コロナ禍が一定程度まで収束した場合、「回復する消費が、小売ではなく、旅行のようなサービスに向かうのではないか」という見方もある。
各業態各社の2021年度決算はどうなるかは現時点ではまったく見通せず、アフターコロナの勝ち組はどの業態になるのかはまだ誰にもわからない。不透明な状況に備え、次ページからまとめている各業態の業績指標を再確認しておきたい。
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