2020年度上場ホームセンター16社決算ランキング 巣ごもりニーズでほぼ全社増収!
ホームセンター(HC)業界はこの1年、コロナ禍に伴う巣ごもり需要でDIY、園芸、インテリア、ペット用品などの各カテゴリーが伸長し、フォーマットが誕生して初めて市場規模4兆円を突破する見込みだ。M&A(合併・吸収)も活発化している。
コロナ特需で一気に伸長、M&Aも活発化
この1年でHC業界は大きく変わった。その変化の中身は大きく2つに分けられる。1つはコロナ禍による人々のライフスタイルの変化だ。コロナ禍で外出控えやリモートワークが浸透し、家の中にいる時間が長くなった。それにより、家の中で快適に過ごすための消費、いわゆる「巣ごもり需要」が活発化した。DIY、園芸、インテリア、ペット用品といったHCが得意とするカテゴリーが注目を浴び、各社の業績を後押しした。
このコロナ特需により一気に市場規模も伸長した。HCは2000年代に突入してから約20年間、市場規模が4兆円手前で停滞を続けていた。しかし、20年度はフォーマットが誕生して初めて4兆円を突破する見通しだ。
もう1つはM&Aによる業界再編である。20年度は業界の勢力図を塗り替える再編が起こった。
20年11月、巨大HCの「ムサシ」を展開するアークランドサカモト(新潟県)がビバホーム(埼玉県)をM&Aにより完全子会社化した。これにより、アークランドサカモトは売上高3000億円を突破する見込みだ(21年2月期決算は、ビバホームの業績を20年10月から12月の3カ月分のみ計上)。なお、ビバホームは4月に旧経営陣を総入れ替えし、アークランドサカモトの経営陣が舵を取るようになった。
翌12月にはホームファニシング専門店のニトリホールディングス(北海道:以下、ニトリHD)が島忠(埼玉県)を完全子会社化し、HCに参入。当初、DCMホールディングス(東京都:以下、DCM HD)が先に島忠買収に名乗りを挙げたが、ニトリHDがDCM HDを上回るTOB(株式公開買い付け)価格を提示し、“買収合戦”を制した。ニトリHDの21年2月期の売上高は7169億円で、島忠を取り込むことで売上高1兆円が視野に入った。
ほぼ全社が増収増益を達成
HC各社の20年度業績を見ると
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