[30日 ロイター] – 新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、人々が従来のように外出し始めれば、米ツイッターは政治問題への関心や暴動発生などで利用が膨らんだ2020年のような好調な1年を再現するのは難しくなるとの見方が出ていることが30日、分かった。
フェイスブックやアルファベット傘下グーグルなどは、感染拡大抑制策の緩和でおおむね恩恵を受けるとみられており、第1・四半期決算発表後、株価は大きく上昇した。
ツイッターが29日に発表した第1・四半期決算は、売上高や利用者数が市場予想並み。第2・四半期の売上高見通しが精彩を欠いたほか、コスト上昇や利用者数の伸び鈍化の可能性を警告した。これを受け、30日の取引で株価は56.00ドルと、約14%下落している。
インベスティング・ドットコムのシニアアナリスト、ハリス・アンワー氏は、ワクチン接種が進むにつれ、人々はオンライン上で交流するよりは実際に会うようになると指摘。「ツイッターが示した見通しを踏まえると、同等のパフォーマンスを再現するのは極めて難しい」との見方を示した。
モフェットネイサンソンのシニア調査アナリスト、マイケル・ネイサンソン氏は「ツイッターには十分なユーザーベースなどがなく、デジタル広告の最も力強い部分をうまく享受できる態勢にない」と述べた。
ツイッターの業績見通しを受け、証券会社少なくとも8社が目標株価を引き下げた。リフィニティブのデータによると、現時点での目標株価中央値は70ドル。