全国百貨店、20年の売上高は25.7%減、新型コロナ響く
日本百貨店協会が発表した2020年の全国百貨店売上高は4兆2204億円で、全店ベースで前年比26.7%減、既存店ベースでは25.7%減だった。新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛や訪日外国人(インバウンド)需要の消滅で、統計を取り始めた1965年以来、最大の落ち込みとなった。
緊急事態宣言による臨時休業があったことなどから、大都市部のほうが減少幅が広がった。10大都市の既存店売上高は28.1%減で、札幌(33.0%減)、大阪(31.6%減)、東京(29.1%減)などインバウンド客が多かった都市ほど、反動が大きかった。10大都市以外の地方は19.4%減だった。
商品別では、主力の衣料品が31.1%減、化粧品や美術・宝飾・貴金属などの雑貨が31.0%減と苦戦、食料品は比較的健闘したものの15.9%減だった。
インバウンド向けの免税売上高は80.2%減の686億円で、4年ぶりに前年実績を下回った。
また、20年12月の月次売上高は約5464億円で、既存店ベースで前年同月比13.7%減と15カ月連続のマイナスとなった。