底力みせるも今後には慎重 イオン、セブン&アイの20年度中間決算分析!
国内小売市場の双璧をなすイオン(千葉県/吉田昭夫社長)とセブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイ)の2021年2月期第2四半期決算(20年3~8月)が発表された。新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大で第1四半期(3~5月)は両社ともに大きな打撃を受けたが、第2四半期では復調傾向を示す“底力”を見せた。しかし、コロナ禍の先行きは今も不透明であり、両社ともに今後の行方については慎重な見通しを立てている。
イオンはSMとヘルス&ウエルネスの好調目立つ
イオンの21年2月期上期連結業績は、営業収益が対前年同期比0.5%減の4兆2705億円、営業利益が同60.7%減の339億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は575億円の赤字だった。
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第1四半期は、コロナの感染拡大による外出自粛と巣ごもり需要の拡大によって特需に沸いた食品スーパー(SM)事業およびヘルス&ウエルネス事業を除き、大きな打撃を受けた。しかし第2四半期に入ってからは主力の総合スーパー(GMS)事業の収益がほぼ前年並みまで戻ったほか、ディベロッパー事業や金融事業、サービス・専門店の各事業も軒並み回復傾向を示すなど立ち直りをみせた。
事業別では、前述のとおり、巣ごもり需要で収益を大幅に拡大したSM事業と、ウエルシアホールディングス(東京都/松本忠久社長)を中心としたヘルス&ウエルネス事業の好調ぶりがやはり目を引く。
このうち、SM事業の上期営業利益は前年同期に比べ292億円増の320億円、またヘルス&ウエルネス事業も同83億円増の255億円と、それぞれ大幅増益となった。SM事業について三宅香執行役は「緊急事態宣言解除後の6月以降も5~10%台の売上の伸びを維持している。とくに首都圏の小型店(アコレ、ビッグ・エー、まいばすけっと)がショートタイムショッピングの需要を取り込み大きく伸びた」と説明する。
コロナ禍で強み示したマルチフォーマット戦略
一方、主力のGMS事業の営業利益は
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