日本百貨店協会が発表した8月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比22.0%減となり、11カ月連続で前年実績を下回った。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全面解除された後、6月は19.1%減にまで回復したが、7月は20.3%減、8月は22.0%減と少しずつ下落幅が広がっている。
8月は記録的な猛暑で外出を控える傾向が強まったほか、各店の大型催事や夏休みイベントなどが中止・縮小となったことが集客に影響した。半面、シェアは低いもののEC(インターネット通販)の売り上げは伸びており、人気の物産展のオンライン開催も好評だった。
地区別では、外出自粛の傾向が強まった10大都市が26.1%減と前月に比べて2.8ポイント悪化した一方、10大都市以外の地方は11.2%減と1.5ポイント改善した。
東京地区の9月の売上高は、昨年の消費増税前の駆け込み需要の反動もあり、16日時点で34.5%減で推移している。