日本百貨店協会が発表した7月の全国百貨店の売上高は、既存店ベースで前年同月比20.3%減となり、10カ月連続のマイナスとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響が最も深刻だった5月の65.6%減からはかなり回復したが、6月の19.1%減に比べると小幅ながら減少率が拡大した。
外出自粛が続いていることや、豪雨や長雨などの天候不順、夏のセールの中止や規模縮小も影響した。
商品別では食料品(11.5%減)と家電などの家庭用品(16.3%減)の他、美術・宝飾・貴金属(15.9%減)が比較的健闘した。同協会によれば、高付加価値需要は底堅く、高級ブランドや時計などの高額品の動きがよかった。
地区別では、感染者数が再び急増した大都市(10都市)が23.3%減、10都市を除く地方が12.7%減と前月同様、大都市の減少幅が大きかった。
一方、訪日外国人向けの免税売り上げは31億7000万円で88.7%減だった。前月の90.5%減からやや回復したが、依然として厳しい状況が続いている。