[東京 11日 ロイター] – 内閣府が11日に発表した7月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断DIは41.1と前月比2.3ポイント上昇し、3カ月連続で上昇した。企業動向関連、雇用関連のDIが上昇する一方、家計動向関連DIは横ばいだった。
内閣府は、景気ウオッチャー調査の判断の表現を「新型コロナウイルス感染症の影響による厳しさは残るものの、持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。7月に新型コロナウイルスの新規感染者数が増加したことを踏まえ、先行きについては「持ち直しへの期待がみられるものの、感染症の動向に対する懸念が強まっている」に変更した。
家計動向関連は前月から変化はなかったが、サービス関連は前月から6.0ポイント改善した。「県民宿泊プランのおかげで週末を中心に予約が入っている。しかし、新型コロナウイルスの感染者が増えると途端にキャンセルが増え、予断を許さない状況にある」(北陸・観光型旅館)という声が聞かれた。
企業部門は前月から7.4ポイント改善。「自動車各社の工場の再稼働が進み、関連業界の先行きに明るさが出てきているが、採算ラインに乗るまでは時間がかかる」(近畿・金属製品製造業)との見通しが示されている。
雇用関連は前月から6.4ポイント改善。「ステイホームの状況下だった4月と比較すると、徐々にではあるが、新店舗オープンに伴う人員募集や営業再開に伴う増員募集の依頼が増えてきている」(北海道・求人情報誌制作会社)などの声が聞かれた。
2─3カ月先をみる先行き判断DIは36.0で、前月比8.0ポイント低下。3カ月ぶりに低下した。