コマツ、前期当期利益は40%減 コロナ影響や需要減小で

ロイター
Pocket

米ネバダ州ラスベガスの展示会でコマツの重機に乗る人
コマツが18日発表した2020年3月期(前期)の当期利益(米国基準)は前年比40.0%減の1538億円だった。写真は2017年3月、米ネバダ州ラスベガスの展示会で撮影(2020年 ロイター/David Becker)

[東京 18日 ロイター] – コマツは18日、2020年3月期(前期)の当期利益(米国基準)は前年比40.0%減の1538億円だったと発表した。売上高は同10.3%減の2兆4449億円だった。

電話会見した小川啓之社長は、前期を振り返り「アジアをはじめとする戦略市場の需要減、新型コロナウイルス感染拡大などで減収減益となった」と説明し、中期経営計画が始まった年度としては「大変厳しいスタートとなった」と総括した。

部門別にみると、主力である「建設機械・車両」部門では、売上高が前年比10.8%減、セグメント利益が同37.8%減で減収減益となった。物量減や為替差のマイナス影響などが響いた。「産業機械他」部門でも、売上高12.6%減、セグメント利益26.5%減の減収減益だった。

コマツは、遠隔監視システム「コムトラックス」を通じ、顧客に販売した世界中の建機の平均稼働時間を集計している。地域別にみた4月の建機1台あたりの平均稼働時間は、北米で前年同月比12%減、欧州では同16%減となった。一方、中国では3%増と、前年同月比32%減だった2月と比べ、大幅に回復した。

同時に発表した20年1―3月期における当期利益は前年同期比74.3%減、売上高は同12.6%減となった。新型コロナの影響で、売上高は約400億円減少したとみている。

2021年3月期(今期)の連結業績予想・配当予想の公表は見送った。世界各国に拡大した新型コロナの終息が見通せない中、適正で合理的な算定が困難なため。

建設機械の需要予想なども含めた今期の見通しについて、小川社長は「(新型コロナ感染)第2波を心配しており、来る場合、来ない場合の2つのシナリオで見込みを立てていかないといけない」と述べた。

リフィニティブがまとめたアナリスト15人による今期当期利益予想の平均は1556億円となっている。

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態