[東京 3日 ロイター] – 村田製作所は3日、2019年4─12月期の営業利益(米国基準)が前年同期比10.7%減の2009億円だったと発表した。スマートフォン向けの売り上げが振るわなかった。ただ、10─12月期は、次世代通信網(5G)の基地局向けなどが堅調で前四半期比で増収・増益となった。
4─12月は、カーエレクトロニクスや基地局向けで積層セラミックコンデンサ―(MLCC)の需要が拡大した一方、スマホ向け樹脂多層基板やMLCC、リチウムイオン二次電池などが減少し、売上高は前年同期比3.7%減の1兆1711億円となった。
利益面では、原価低減や高付加価値品の増加があったが、減価償却費の増加、有形固定資産の減損損失、為替影響などが利益の重しとなった。
10─12月期は、5Gの基地局向けMLCCなどが堅調で前四半期(7─9月期)比では売上高が1.7%増、営業利益は35.1%増となった。
期末配当は従来予想の1株あたり47円を50円に引き上げた。年間配当は97円になる見通し(前期実績は280円)。
2020年3月期の通期営業利益予想は同13.8%減の2300億円で据え置いた。新型肺炎の影響など先行きが不透明なためなどとしている。リフィニティブがまとめたアナリスト22人の予想平均値は2394億円。