[東京 26日 ロイター] – 総務省が26日に発表した4月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は101.7となり、前年同月比1.3%上昇した。4カ月ぶりに上昇幅が拡大した。ロイターがまとめた民間予測はプラス1.1%だった。10連休の影響で外国パック旅行費の上昇幅が拡大したほか、生鮮を除く食料なども寄与した。
コアCPIの1.3%上昇は、2014年4月の消費増税の影響を除けば、2008年10月に1.5%上昇して以来の高い伸び。
外国パック旅行費は15.1%上昇となり、前月の5.2%上昇から上昇幅が急拡大した。10連休の影響だという。ただ、外国パック旅行費のウエートは、東京都区部よりも全国のほうが小さく、全国ベースでのCPIへの影響は、今回よりも小さくなる見通し。
例年4月に上昇する宿泊料は3.8%上昇となり、前月の0.9%上昇から上昇幅が拡大。また、生鮮食品を除く食料は、前月の0.9%上昇から今月は1.1%上昇へとプラス幅が拡大した。昨年下落した反動で豚肉が上がったほか、餃子やから揚げなどの調理食品も上昇した。また、値上げの影響で牛乳なども上がった。
電気代・都市ガス代は全社が値下げしたことから、前年比上昇幅は縮小。エネルギー全体でも前月の8.9%上昇から7.5%上昇に上昇幅が縮小した。電気代・都市ガス代は5月も全社で値下げとなる一方で、足元の原油価格上昇の影響がガソリン代に出てくることが予想される。
総合指数は前年比1.4%上昇し、前月の0.9%上昇から伸び率が拡大した。生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数は同0.9%上昇で、前月の0.7%上昇から上昇幅が拡大した。
(清水律子)