“YAKITORI”を世界共通言語へ! 「鳥貴族」が描く海外戦略成功のシナリオ
アメリカでは月商1000万円を超える店舗も
具体的には、まず米国と東アジア(韓国、台湾、香港、中国)を「1st Zone」と位置づけ、将来的には東南アジア、オーストラリア、欧州といった「2nd・3rd Zone」への展開も視野に入れる。
「1st Zone」において、とくに重視するのが米国市場だ。現在、米国では西海岸・ロサンゼルスにおいて、24年に「HASU Gardena店」と「zoku Riviera店」の2店舗、25年に「TORIKIZOKU Torrance店」の1店舗の計3店舗を出店している。
清宮氏は「焼き鳥という文化が本当の意味で世界に広がっていくためには、米国でいかに店舗数を増やせるかが大きなポイントになる。そういう意味で、今後の成長を見据えて出店し、経験と実績を積み上げる必要がある」と語り、米国を“試金石”と位置づける。
ブランドやノウハウをそのまま持ち込むのではなく、価格やメニューを現地のニーズに合わせて最適化し、多角的な展開を進めている。ロサンゼルスの店舗では、開店前から行列ができる盛況ぶりで、週6日営業ながら、月商1000万円前後を記録するなど、手応えを感じているという。

韓国では、日本人観光客が多い江南(カンナム)ではなく、現地の若者に人気で家賃も圧倒的に安い弘大(ホンデ)エリアを選定。24年9月の「ホンデ本店」を皮切りに、同地に3店舗を直営で出店し、ブランドの認知度向上をねらっている。

価格は全品4900ウォン(日本円で約520円)均一とし、手頃な価格帯の焼鳥店が少ない韓国市場において、“居酒屋スタイルで気軽に焼鳥を楽しめる業態”という未開拓のニーズに応えるかたちで展開。清宮氏によれば、「現地では非常に好調な伸びを見せており、まずはホンデエリアで小商圏を形成した上で、認知拡大を図り、(韓国国内の)他のエリアへの展開につなげたい」と話す。









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