「ESG経営の第一走者」を標榜 無印良品の環境・社会配慮型商品開発の全容
社会課題を解決し生産地の産業を支援
食品では、生産者の課題を解決することで、生産地の産業支援にも取り組んでいる。
ブラジルでは、コーヒー豆のサイズが小さいだけで輸出規格に合致せず、安価な国内流通に回されてしまうという生産者の悩みがあった。そこで良品計画では、品質は変わらないのにサイズが小さいだけの豆を再選別し、「無印良品専用豆」としてブレンドに使用する取り組みを、現地の有力農園であるダテーラ農園と進めている。
北海道では、温暖化の影響で海水温が上昇し、ブリの漁獲量が増加。現地ではブリを食べる文化がなかったため、加工場もなく、使い道がないという課題があった。そこで、北海道の人に未利用魚であるブリを食べてもらうきっかけをつくるため、ブリのフライの冷凍食品を開発、商品化につなげた。
千葉県鴨川市では、主力産業である農業従事者の高齢化に加え、生産されている米の価値と価格が上がらないことが課題だった。そこで22年から、東南アジアで作られる長粒米「バスマティ米」を日本で栽培できるように品種改良した「プリンセスサリー」を現地で栽培し、商品化。「カレーに合う香り米」と掲げ、地域産品として売り出した。契約農家からは一般の米よりも高い価格で買い取っているという。なお、鴨川市にある「MUJIの里 みんなみの里」では、外食メニューとしても同ブランド米の提供をしている。







増床で西日本最大級のSCに「イオンモール橿原」の新たな施設づくりを現地レポート
