週刊スーパーマーケットニュース ヤオコー、「令和」モデルへの構造転換を進める

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ヤオコーの2024年4月度の既存店売上は、客数、客単価がそれぞれ対前年同月比を4.5%、同3.0%上回り、同7.7%増と高い伸びをみせた。「2割強い店づくり」を実現するため、「良いものが安くて品揃えが良く、需要創造につながる提案」を行ってきたことが、実を結んだ。3年後の2027年3月期の売上高(単体)は7300億円を目指す。「昭和」モデルから「令和」モデルへの構造転換を進め、グループとして商圏のシェアアップを図る。2024年度は、36期連続の増収増益達成がほぼ確実視される。(5月17日~23日までのニュースをまとめました)

ヤオコー外観

ダイイチ
<上期決算>営業・経常2ケタ増益

 20249月期第2四半期決算(非連結2023101日~2024331日)は、売上高が対前期比8.0%増の2601500万円、営業利益が同10.8%増の115700万円、経常利益は同10.8%増の116200万円となり、増収・2ケタ増益で上期を折り返した。

 第2四半期累計期間は、「出店戦略推進」の取り組みとして「すすきの店」をオープン。売上だけでなく、ダイイチブランドの発信拠点としても大きく貢献。また、イトーヨーカドー帯広店とアリオ札幌店の退店後のスーパーマーケット区画への出店を発表したほか、今秋には大きな発展が期待される千歳市へ出店し、ドミナントの拡充を進めていく。

 重点施策である「セブン&アイ・ホールディングスとの連携強化」については、セブンプレミアム商品の取り扱いをさらに推進する。「競合店対策強化」では、物価高による消費者の節約志向や多様化するニーズに的確に対応していくため、量目も含めた商品ラインアップの見直し・拡充に努め、来店客数増強や買い控えによる販売点数減少傾向の歯止めに効果を上げた。

 上期の売上総利益率は0.6ポイント改善して25.7%。販管費は売上比で0.3ポイント増えて22.3%となったが、売上総利益率の改善で、営業利益を11000万円押し上げた。

 20249月期の業績については、売上高で同4.9%増の504億円、営業利益で1.6%減の176000万円、経常利益で3.3%減の176000万円(営業利益と同額)を見込んでいる。

SM各社の4月度営業概況
全店・既存店ともヤオコーとベルクが好調

 4月度の全店売上は、ヤオコーとベルクが対前年同月比で10%超えの伸びをみせ、既存店売上についても、ヤオコーが同7.7%増、ベルクが同5.1%増と好調だった。既存店売上では、ハローズ、バロー、マックスバリュ東海、マルエツ、リテールパートナーズも同2%を超える伸びをみせ、全店売上を押し上げている。

<4月度営業概況>

 

全店売上

既存店

売上

客数

客単価

U.S.M.H

0.9

1.0

1.7

0.7

マルエツ

2.1

2.1

1.4

0.8

カスミ

4.6

5.2

6.5

1.5

マックスバリュ関東

1.9

0.5

1.8

1.3

アークス

1.0

0.6

0.9

1.5

バロー

3.6

2.8

0.6

2.2

いなげや

0.3

0.9

0.2

0.7

アクシアルリテイリング

3.7

0.4

1.6

1.2

マックスバリュ東海

3.5

2.3

1.5

0.8

ヤマザワ

0.8

2.6

1.5

3.9

ハローズ

5.4

3.3

3.3

0.0

ヨークベニマル

1.8

1.0

0.3

1.3

ヤオコー

10.2

7.7

4.5

3.0

オークワ

0.6

0.3

ベルク

10.1

5.1

3.4

1.6

リテールパートナーズ

6.0

2.1

0.9

1.2

対前年同月比(%)

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