生鮮ドラッグVS食品スーパー 至近に8店、隠れた激戦地・愛媛の勝者は
瀬戸内海に面する愛媛県西条市。2004年に旧西条市と旧東予市が合併して誕生し、県内4番目の人口約10万人を数える町である。近年は食品スーパー(SM)のほか、フード&ドラッグをはじめとするドラッグストア(DgS)が狭いエリアに相次いで出店し、県内でも有数の激戦地と化している。現地を訪れ、足元の競争状況と今後の行方を考察した。調査日:2023年10月28~30日、文中・表中の価格はコスモス薬品を除きすべて本体価格
地場SMがテナント出店!「mac東予店」に注目
今回調査を行ったのは、JR予讃線「壬生川(にゅうがわ)」駅から半径約1㎞圏内に位置するSMおよびDgSの主要店舗である。位置関係を整理しておくと、壬生川駅の北側にSMの「ハローズ東予店」「そごうマート三津屋店」、DgSは「mac東予店」「クスリのレディ東予店」の計4店舗、駅南側にはSMの「マルナカ東予店」「フジ東予店」、DgSは「ドラッグストアモリ東予店」(以下、ドラモリ東予店)、「ディスカウントドラッグコスモス東予店」(以下、コスモス東予店)の計4店舗が店を構える。まずはDgSから各店の売場状況を見ていきたい。
今回の調査でとくに強く印象に残った店の1つが、愛媛本拠のDgSチェーン・大屋が運営する「mac東予店」だ。同社は四国4県にDgSを約70店舗展開、22年9月にはサンドラッグ(東京都)の傘下に入っている。生鮮をフルラインで扱う店もあり、mac東予店もその1つだ。
売場面積は約290坪(歩測)で、そのうち135坪(同)を食品売場が占める。入口から左サイドに生鮮・日配、正面中央部に菓子・加工食品、入口右横には酒類売場を配置する。
特徴的なのは、食品売場最前部の壁面32尺で地場野菜を展開している点。旬の野菜・果物や米が所狭しと並んでおり、地場野菜ならではの手頃な価格もあってお客が集中していた。
そこから続く総菜は、MHホールディングス(福岡県)系列の総菜コンセ「イーティーズ」による運営。弁当・おにぎり、フライ類、和総菜、寿司など十分な品揃えで、DgSでの実績も多いMHホールディングスならではのそつのない商品構成と値ごろ感がお客を引き付けていた。
総菜を挟んで通常の青果
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