決算発表直前に振り替える、食品スーパー売上高ランキング2022と注目ポイント

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2022年、スーパーマーケット売上高トップ10

 各社決算発表の前に、22年決算での売上ランキングはどうなっていたのか、ここで振り返っておこう。

 売上高ランキングで首位となったのはライフだ。

 積極的な既存店改装を進め、21年度中に32店舗の大型改装を実施。新規出店についても、首都圏で4店舗、近畿圏で4店舗の計8店舗を開業した(閉店は3)。新たな収益として注力するネットスーパーについても、順次、対象エリアを拡大、自社運営の「ライフネットスーパー」とアマゾン上の「ライフネットスーパー」を合計した売上高は前期から43億円増の96億円まで伸長。22年度には一気に200億円まで売上を拡大する目標に取り組んでいる。

 ランキング2位は西友(東京都)。米ウォルマート傘下から、213月に楽天グループ(保有株式20%)、米投資会社のKKR(同15%)、ウォルマート(同10%)などが所有する新体制となった。強みのEDLP(エブリデー・ロープライス)を維持しつつ、地域対応や付加価値を高めた商品政策、楽天グループとの協業によるデジタル領域の強化などに動き、利益重視の政策を行う。

 3位は、イオン傘下でマルエツ(東京都)、カスミ(茨城県)、マックスバリュ関東(東京都)の3社を束ねるU.S.M.H222月期は3社とも減収減益だったが、新業態開発を含めた新規出店、既存店活性化に積極的に取り組んできている。

 4位のアークスは、214月のオータニ(栃木県)のグループ入りにより増収となったが、各事業会社はラルズ(北海道)を除き減収だった。

 5位以下では、6位オーケー(神奈川県)、8位ヤオコー(埼玉県)の好調ぶりが光る。

 オーケーは、高品質・EDLPを軸とした施策が支持を集め、増収増益を継続している。同社は関西スーパーマーケットの買収をめぐってH2Oと争奪戦を展開したが、その後、単独での関西進出を果たすべく用地を取得している。ヤオコーは、ヤングファミリー対応を強化した店づくりと、値上げ基調・景況感悪化のなかでの価格対応に注力している。

 なかなか天井の見えない原材料価格やエネルギーコストの高騰に、賃上げ圧力も高まり人件費のさらなる増加も見込まれる。いまやSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みは優先すべき社会課題となり、ネットスーパーやクイックコマースなど新規チャネルの台頭などもある。日常の食卓を提供するSMが立ち向かわねばならない課題は多い。

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