福岡県民熱愛の「にしてつストア」「レガネット」展開の西鉄ストア、独自の商品戦略とは
西日本鉄道(福岡県/林田浩一社長:以下、西鉄)傘下で食品スーパー(SM)や酒類専門店を展開する西鉄ストア(福岡県/秋澤壮一社長)。同社は西鉄グループ内のホテルのシェフと共同開発した独自商品を販売するなど、グループのシナジーを生かした施策を展開しつつ、生鮮食品を中心に「安全・安心」を訴求し、付加価値の高い商品で価格競争の激しい九州エリアでの生き残りを図っている。
西鉄ストアの強さのポイント
- 「ロープライス施策」を1300品目に拡大
- グループのホテル監修の総菜やレトルトカレー
- 地元の中小メーカーと開発したPB
「ロープライス施策」を1300品目に拡大
福岡県と佐賀県で店舗を展開する西鉄ストアは、西鉄の商事部からの分社化によって1969年に設立されたSMだ。新日本製鐵(現在の日本製鉄:以下、新日鐵)グループの福利厚生の一環として運営されていた会員制SMを母体とするスピナ(福岡県)のストア事業を2009年4月に統合。17年4月には、佐賀県を拠点に酒類専門ディスカウントストア(DS)「あんくるふじや」やSM「あんくる夢市場」を運営するあんくるふじやを吸収合併するなど、事業規模を着実に拡大させてきた。
コロナ禍では、在宅勤務の普及や高齢者を中心とする外出控えなどに伴って鉄道や路線バスの旅客数が大幅に減少し、20年度の業績に甚大な影響をもたらした。郊外店は概ね好調であったものの、鉄道駅に直結または隣接する「沿線店舗」や、商業施設内の店舗、さらに、もともと業務用向けの売上比率が高かった「あんくるふじや」の業績も落ち込み、20年度の営業収益は対前期比4.1%減の700億円と落ち込んだ。21年度上期も同4%減のペースで推移している。
一方、20年度の営業利益は同81.0%増の13億6300万円と好調だった。コスト面では、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として
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