ヤオコーと資本提携のローカルスーパー、せんどうの魅力と強さとは?
千葉県市原市、千葉市を地盤に食品スーパー(SM)、ドラッグストアを25店舗展開するローカルチェーンのせんどう(千葉県/木口誠一社長)。同社は2021年9月にSM大手のヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)と資本業務提携を締結し、10月にヤオコーがせんどう株の43.18%を取得。せんどうはヤオコーの持分法適用会社として新たなスタートを切っている。ヤオコーが手を組んだせんどうとはどのようなチェーンなのか。売場調査から探ってみたい。(調査日:10月11、14、22日 ※本文中の価格はすべて本体価格)
せんどうの強さのポイント
- 産地にこだわった銘柄肉が充実した精肉売場
- 専門店レベルの品揃えを誇る鮮魚売場
- 地域客から熱烈な支持を集める生鮮のチラシ販促
市原市を地盤に25店舗を展開中
せんどうが地盤とする千葉県市原市は、房総半島の中央に位置し、県内最大の面積を有する人口約27万人の市だ。東京湾に面する北部は石油化学コンビナート群が並び、製造品出荷額は全国第2位(2019年工業統計調査)と、日本を代表する工業都市という側面を持つ一方で、県南部には自然も多く残る。
今回調査対象としたのは、千葉県市原市にある「せんどう国分寺台店」(以下、国分寺台店)だ。国分寺台店はJR内房線・小湊鐵道「五井」駅から直線距離で約2.5㎞の住宅街の中にある。
1969年設立のせんどうにとって2号店となる同店が開店したのは82年7月のこと。2000年12月に売場面積2089㎡と同社最大級の店舗として、現在の場所に移転オープン、現在に至るまで同社の成長を支えてきた、せんどうにとっての“屋台骨”とも言える店舗だ。店内には、「マクドナルド」がテナントとして入るほか、敷地内には「マツモトキヨシ」「ダイソー」、隣接地には「しまむら」、道路を挟んだ向かいには衣料品専門店の「パシオス」があり、近隣型ショッピングセンター(NSC)を形成する。
●青果・鮮魚
メニューを想起させる青果、生鮮の“核”は鮮魚売場か?
売場を見ていこう。国分寺台店では、壁面主通路沿いに青果、鮮魚、精肉、総菜を配置した一般的なSMでよく見られるレイアウトを採用している。
導入部の青果売場では、入口付近
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