関西スーパー、H2Oとの経営統合を僅差で承認 オーケーは提案取り下げ
[東京 29日 ロイター] – 関西スーパーマーケットは29日、臨時株主総会を開き、阪急阪神百貨店などを運営するエイチ・ツー・オー リテイリングとの経営統合案を承認した。議決権行使の3分の2の賛成が必要ななか、賛成率は66.68%と僅差での可決となった。第3位株主のオーケー(横浜市)の買収提案を退けた。
臨時株主総会の結果を受けて、オーケーは「株主の判断と真摯に受け止め、提案を取り下げる」とのコメントを発表した。
関西スーパーとH2Oは、2016年に資本業務提携を結んで以降、商品の共同仕入れやポイントの共通化などを行ってきた。
H2Oは関西スーパー株の58%を取得して連結子会社化する。関西スーパーの名称は変えず、上場も維持する方針。H2Oは、食品スーパーを核とする食品事業を「関西ドミナント化戦略」をけん引する事業と位置付け、100億円以上の利益を稼ぐ第2の柱とする計画を掲げている。
関西スーパーは、H2Oリテイル傘下のスーパー2社と経営統合し、関西地方で強いスーパー連合を作りたい考え。経営統合によって、4000億円規模の食品スーパー連合が誕生する。
スーパーマーケット業界は、人口減少やネット販売の伸長などで競争が激化。経営統合によって、店舗改装や共同仕入れなどを進め、収益力を高めていく方針。
関西スーパーの株式7%強を保有するオーケーは、経営統合案が否決された場合、経営陣の賛同を条件に1株2250円でTOB(株式公開買い付け)を実施、全株を取得する方針を示していた。