イオン九州、経営統合から1年 組織変更による更なるシナジー創出とデジタル化で収益向上をねらう
上半期の注力施策は?
上半期注力した施策を順番に見ていくと、まず食品・SMではイオン九州オリジナルの商品開発に注力した。生産者と連携した「素材にこだわった逸品」シリーズからは、単品で月間2000〜3000万円を売り上げるヒット商品も誕生したという。また、一斉値下げ企画の「本気の価格1000品目」も、売上と粗利を嵩上げできる企画として継続する。
GMSで展開する衣料・住居余暇では、新しい生活様式への対応に注力した。コロナ禍で需要の高まったスポーツ・アウトドア用品の強化はもちろんだが、「コロナ禍の変化に対応するためにはスピード感が重要。売場の変更などは、現場の判断でどんどん変えていくよう指示していた」(柴田社長)という。
ほか、ネットスーパーや「レジゴー」の導入拡大や、フードデリバリーサービス「Wolt」による食料品配達、イオン九州アプリのリニューアルなど、デジタル面および利便性の向上にも注力した。既存店活性化は、「マックスバリュエクスプレス西新店」(福岡県福岡市)のスクラップ&ビルドをはじめとし、SM10店舗で実施。また、「マックスバリュ豊後高田店」(大分県豊後高田市)を、ディスカウント業態「ザ・ビッグ豊後高田店」に業態転換し、「生鮮に強いディスカウント」をコンセプトとして打ち出した。また同店は、イオン九州が運営するHC「ホームワイド豊後高田店」と隣り合わせの立地にあることから、HCとのコラボ商品を導入。多肉植物などが人気を集めているという。