『KASHIYAMA』オーダーメイドはなぜ、オンワード品質で3万円、1週間納品が可能なのか?
意外にも女性の心をつかんだ「EASY」の機能性
―「EASY」の反響はいかがでしょうか?
関口 実は、想像以上に女性に受けているんです。レディースは23種類のデザイン、110種類以上の生地を揃え、組み合わせは2500通り以上、3つのセットアップカテゴリーに5つのアイテムを展開しています。また、女性は単品買いが多いのが特徴です。
マーケティング結果からも明らかになっているのですが、家庭で洗えることが女性に高く評価されています。「EASY」のもつ機能性と、カジュアルにもオフィスにも使える点が支持される要因ではないかと思います。
3月の販売開始以降、「EASY」の販売実績は計画どおりで、購入層は、40代が最も多く、次に30代、続いて50代となっています。
店舗でのお買い上げが多く、オンラインでの販売は現状13%程です。初回からオンラインで完結できる採寸システムには自信をもっているので、オンライン経由の販売を伸ばしていく工夫が必要だと認識しています。
―マーケティングも工夫されているそうですね?
関口 2着目以降をオンライン経由で注文いただけるよう、「オンラインサポート」のテスト運用を始めています。「生地の厚みがわからない」「色の感じや雰囲気を知りたい」「デザイン選びのアドバイスが欲しい」など、オンラインオーダー上でのお困りごとに対して、ビデオ会議ソフトウェア「Microsoft Teams」を使ってスタッフがオンラインで接客します。
『KASHIYAMA』ブランド全体としては、学生限定で就活用オーダースーツを2万2000円で提供するキャンペーンを行っています。また、店舗スタッフが自らSNSにファッションに関する豆知識などを定期的に投稿する、クラシックスーツを着用した動画をアップするなどして、認知度を上げる試みをさまざま行っているところです。