『KASHIYAMA』オーダーメイドはなぜ、オンワード品質で3万円、1週間納品が可能なのか?
オーダーメイドなのに1週間、オンワード品質で2万9700円~という価格
―オーダーメイドブランド『KASHIYAMA』の強みはどこにあるのでしょうか?
関口 アパレル業界において長年の課題である在庫問題を解決しようと、「オーダーメイドの民主化」を掲げ、在庫をもたないビジネスモデルを拡げていきたい、と『KASHIYAMA』を立ち上げたのが2017年です。スタートは、メンズのクラシックタイプのオーダーメイドスーツ「the Smart Tailor」というラインでした。
オンワードにはスーツづくりで培ってきた90年以上もの歴史があります。品質はそのままに、生地、色、デザインを自由に選んでいただき、お客さま一人ひとりにぴったりの一着を「the Smart Tailor」なら33,000円、「EASY」なら2万9700円という低価格、しかも納期最短1週間でお届けする。これが『KASHIYAMA』の強みです。
―1週間という短納期が実現できる理由は?
関口 これまで30日かかっていた納期を1週間に短縮できたのは、イノベーションに徹底的に挑戦した結果です。自社工場が中国の大連にありますが、品質を維持するために製造工程は極力機械化せず、手作業をできるだけ多く残しています。一方で、受注、物流段階ではテクノロジーを最大限活用し、ご注文いただいた翌朝には生地を裁断し始めます。圧縮パック梱包「パックランナー」で工場からお客さまにダイレクトにお届けすることで、短納期が実現しています。また、さらなる需要に対応できるように、今秋には新しい工場も稼働する予定です。