ファーストリテイリング21年8月期上期決算 大幅増益となるも海外ユニクロ事業は苦境続く
通期計画を若干上方修正、大幅な増収増益を予想
上期決算結果を受け、ファーストリテイリングは通期計画を若干上方修正した。修正後の計画では、通期売上収益2兆2100億円(同10.0%増)、営業利益2550億円(同70.7%増)と大幅増益を見込む。国内ユニクロ事業は引き続き増収増益を維持、海外ユニクロ事業は今後も断続的にコロナによるロックダウンなどの影響を受けることを織り込みつつも、下期は増収幅が拡大するとしている。また、ジーユー事業では直近3月の業績が回復、コロナの影響がなかった2年前と比較しても増収傾向にあることから、通期では大幅な増収増益を予想している。
国内ユニクロ、ジーユー事業では3月12日、商品価格を総額表示に変更するにあたり、これまでの本体価格をそのまま税込価格とする対応を実施した。社内からは減収を懸念する声もあったが、「値引き販売の抑制や原価低減の取り組みによって大きな影響は出ない」(ファーストリテイリング取締役 グループ上席執行役員CFO 岡﨑健氏)と見込んでいる。
決算説明会に出席した柳井正会長兼社長は、「人々にとって良い企業であればあるほど大きく成長する。(ファーストリテイリングは)今こそ原点に帰り、服によって世界中の人々を幸せにする企業になる」と説明会を締めくくった。