「ロイヤルホスト」などを展開する外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は2月15日、総合商社の双日から100億円の出資を受けると発表した。同時に、主要取引銀行から60億円の金融支援を受ける。新型コロナウイルス感染症の影響で同社の業績は急激に悪化しており、財務基盤の改善につなげる。
双日は第三者割当増資で100億円を引き受けるほか、78億円分の新株予約権を取得する。ロイヤルHDと双日は資本業務提携を結び、双日が取締役2人を派遣する。両社は食材の調達や物流の改革、双日のネットワークを生かした海外事業の拡大などに取り組む。
一方、みずほ銀行、日本政策投資銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行の4行は計60億円の優先株を引き受ける。今回の資本増強によって、2020年12月期に19.7%まで低下したロイヤルHDの自己資本比率は、40%程度に高まる。
双日が取得する新株予約権の行使可能期間は6年間で、これを含めると資金調達の総額は235億円ほどになる見込み。調達した資金は借入金の返済(50億円)や運転資金(64億円)のほか、店舗の新設・改装投資(61億円)、食品工場投資(25億円)、システム投資(25億円)などに充てる。
同日発表した20年12月期の連結業績は、売上高が前期比40.0%減の843億円、営業損益が192億円の赤字(前期は46億円の黒字)、最終損益が275億円の赤字(同19億円の黒字)だった。21年12月期の業績予想は未定とした。