[東京 7日 ロイター] – オリンパスの竹内康雄社長兼CEO(最高経営責任者)は7日、医療機器の分野でM&A(合併・買収)などの投資を積極的に進めていく考えを示した。ロイターなどとのインタビューで述べた。同社は4日、米医療機器メーカーの買収方針を発表していた。
竹内社長は、M&Aには品ぞろえを拡充するための投資のほか、不足している部分を補う投資があると説明。具体的な領域への言及は避けたが、内視鏡も洗浄・消毒などに課題があるとし「時間を買うのは治療機器に限らない」と述べた。
オリンパスは4日に医療機器の米ベラン・メディカル・テクノロジーズ、8月には英アーク・メディカル・デザイン、11月には仏FHオーソの買収を発表していた。
同社は昨年、医療テクノロジー企業を目指すとして、事業の絞り込みを進める戦略を打ち出し、6月にはデジカメなどを扱う映像事業の譲渡を決めた。もっとも、竹内社長は「(医療に)関係ない事業をやらないということではない」と説明。科学事業について、譲渡などの考えは「現時点ではまったくない」と述べた。
科学事業の中でも、顕微鏡などを手掛けるライフサイエンス分野は「医療との親和性が高い」としたほか、工業分野もデジタル化の面で貢献するとの見方を示した。