九州のラーメンを世界へ発信!　福岡の人気店「秀ちゃんラーメン」のユニークな海外戦略

アジアが次なる舞台に

　河原氏が今最も注目しているのが、東南アジアだ。25年中に出店を予定しているマレーシア・クアラルンプールでは、ハラール対応のラーメン専門店としての展開を計画中だという。「豚も乳製品も使えない中で、どこまでおいしいラーメンを作れるか、挑戦しがいがあると思っている」

　また、台湾、ロサンゼルスなどでも新規出店の準備が進んでおり、地域に合わせた戦略とメニュー開発をめざす。世界各地の食文化を取り入れながら「オートクチュール」のラーメンを生み出し続けることが、秀ちゃんラーメンのテーマである。

　さらに、ラーメンを「文化のパフォーマンス」と捉えているのも大きな特徴だ。映画『すうぷ』での協賛、クラブイベントやブランドとのコラボでラーメンを「ショー」として見せる企画などに積極的に挑戦し、国内外に向けたラーメン文化の発信に力を入れている。

「ラーメンは、1杯で人を感動させることができる料理。九州ラーメンでいうと、麺とスープ、チャーシュー、ネギの4つしか入っていない。非常にシンプル、でも奥深い。その魅力を世界中の人たちに伝えていきたい」

　河原氏の挑戦は、これからも続いていく。

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