スキマバイトの「タイミー」が運営支援! ワタミがサブウェイの新旗艦店でめざすこととは

阿波 岳 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

タイミーとの業務提携で人手不足問題を解決

 さて、外食産業が直面する最大の課題の一つが、人手不足だ。そうしたなかでワタミは254月、スキマバイトアプリを運営するタイミーと、店舗運営に関する業務提携を締結した。

 具体的には、タイミーとワタミが連携し、新たな店舗運営モデルとして次の3パターンを打ち出した。

  • パターンA:店長・社員ともにタイミー社員、従業員も全員がタイミーワーカー
  • パターンB:店長・社員はワタミグループ社員、従業員は全員タイミーワーカー
  • パターンC:店長・社員はワタミグループ社員、タイミーワーカーとタイミーワーカーからワタミグループに長期採用された人材

 ベイサイド店では、パターンBを採用している。同店では、サブウェイ未経験者や飲食業未経験者でも活躍できるよう、業務を細分化したマニュアルの整備や短期人材向けの研修体制を導入している。

 また、424日に新規オープンする「サブウェイ小田急ハルク店」(東京都新宿区)では、パターンAのモデルを採用して営業をスタートする予定だ。

 ABを経て、タイミー経由でサブウェイに勤務を始めた人材が、ワタミグループと直接アルバイト契約を結ぶ「パターンC」への移行を促進していく方針だ。

「サブウェイ ヨコハマベイサイド本店」の従業員は全員タイミーワーカー

 タイミーの小川社長は「これまでのタイミーは、短期的・繁忙期の利用が中心だったが、今後は即戦力となる人材の継続的な供給に注力する。一度サブウェイで働いた経験が、ブランドのファンづくりにもつながる」と話す。

 これらの取り組みを通じてサブウェイは「人手不足で出店が進まない」という業界共通の課題に対し、テクノロジーと柔軟な雇用制度を活用し、出店スピードの加速をめざす。

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記事執筆者

阿波 岳 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

大学卒業後、社会の荒波にもまれる日々を経験。そこで書籍や会報誌の編集に携わるうちに、メディア事業への興味が芽生え、今に至る。
趣味は喫茶店巡りと散歩。喫茶店での一杯のコーヒーや、街角の散策を生きがいとしている。
これまで全都道府県を制覇するという小さな目標を達成した。何かを極めたり、制覇したりすることには、なぜか人一倍の熱意を注いでいる。
最近の悩みは、ここ数年で増えた体重との戦い。健康の大切さを意識しつつも、喫茶店のコーヒーに合わせたスイーツや、ランチの大盛りがやめられない。今日もまた元気に「大盛で!」と注文しつつ、明日こそ控えめにしようと心に誓っている。

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