2025年、アパレル5大予測!激安EC隆盛がむしろユニクロ一強を促す理由
予測3 外資による日本アパレル買収が、日本企業のアジア進出を牽引する!

第三の論点はM&A(合併・買収)で、私の予測は、「外資による日本アパレル買収が頻発し、その結果、日本企業によるアジア進出が活発化する」というものだ。
2024年もいくつかの企業買収が新聞紙面を飾ったが、2025年はもっと買収が加速するだろう。私は昨年、某メディアの編集長と2025年の企業買収劇について語り合った。彼は、大手アパレルによる小ぶりなアパレルの買収が進むと言っていたが、私は賛成しなかった。私は、外資アパレル、外資ファンドなど、海外のアパレルやファンドの企業買収が進み、否が応でも日本のアパレルの国際化が進むと述べた。勝負はあったようで、この予想はどうやら私の勝ちのようだ。私が「外資アパレル、外資ファンドがM&Aの主役になる」と考えるのは、日本のアパレルが過度なドメスティックビジネス偏重主義から脱却しなければならないという危機感もある。日本のアパレルのバリューアップのキーは国際化である。だから、外資に牽引される形で海外、それもアジアに出て行くのだ。2025年は日本のアパレルの国際化がますます進むだろう。
予測4 アパレルのSDGs対応進む
第四の論点はSDGs(持続可能な開発目標)である。誰も口にはしないものの、大多数が「面倒だ」と思っているのが実はSDGsである。しかし2024年の猛暑は人類が生きてゆけるラインを超えているかのように感じるほどだった。このまま温暖化が進めば、地球は一体どうなるのだろうか。2024年は、夢物語からリアルな話へ移行した年だった。なんの根拠があるわけでもないが、今年はさらに猛暑が地球を襲う気がしてならない。このまま自由な企業活動を放置するのではなく、政府なり機関がある種の“強制力”をもって対応すべきだろう。例えば、私が数年前から訴えている在庫税などの導入を急がねば取り返しのつかないことになる。たかが服、されど服だ。なめてかかるととんでもない目にあう。
予測5 ファーストリテイリングは過去最高益を更新する
最後の論点はユニクロ。私の予測は「ファーストリテイリングは過去最高益を更新する」だ。相変わらず好調なファーストリテイリングだが、2025年も最高益を更新するだろう。ひょっとしたらZARAに追いつくかもしれない。ユニクロは東南アジアに未開の地が山のようにあり、過去にない大型M&Aを仕掛け、一気に店舗を拡大する可能性もある。
ユニクロだけは他のアパレルと同列で考えてはならない。“別物”と考えるべきだ。
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プロフィール

株式会社FRI & Company ltd..代表 Arthur D Little Japan, Kurt Salmon US inc, Accenture stratgy, 日本IBMのパートナー等、世界企業のマネジメントを歴任。
著作:アパレル三部作「ブランドで競争する技術」「
筆者へのコンタクト
https://takukawai.com/contact/
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