イタリア繊維産業に学ぶ、高くても売れるビジネスの秘密とは 染めと売り方が段違い
「イタリア型」の仕事をするユニクロと東レ
こうした「すったもんだ」を繰り返している日本のアパレルと繊維工場を尻目に、実にうまく「イタリア型の仕事」をしているのがユニクロと東レである。東レは、レーヨンというパルプからつくる原料の糸をつくるのがうまい。「HEATTECHとはどうあるべきか」「これをよりよくするためにはどうすべきか」というテーマを消費者の声を参考にして開発・改良しているのだ。
こうしたやり取りを紡績の綿からつくり、素材を供給しているのは、ユニクロの他にはオンワード樫山ぐらいしか私は知らない。サウスオーシャンという香港で1、2を争うニット工場と協力し、VMI (Vendor Management inventory 在庫水準点を在庫が下回ったら発注書無しで原料をつくる)で、各店舗にディストリビュートしている。
立場上、直接東レの強さの秘訣を書くことができないので、もどかしいのは承知の上で、イタリアの紡績の強さの本質を論じ、それと近い戦略で展開する部分にこそ東レの強さの本質があるという書き方にさせてもらった。さらに書ける部分があれば今後別途書いていきたいと思う。
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プロフィール
株式会社FRI & Company ltd..代表 Arthur D Little Japan, Kurt Salmon US inc, Accenture stratgy, 日本IBMのパートナー等、世界企業のマネジメントを歴任。
著作:アパレル三部作「ブランドで競争する技術」「
筆者へのコンタクト
https://takukawai.com/contact/
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