大手と逆張り!出店加速するセコマの“勝ち筋”とは?
セコマ(北海道/赤尾洋昭社長)子会社のセイコーマート(同)は、コロナ禍を経た消費行動の変化に対応し、選ばれるコンビニエンスストア(CVS)により近づくべく、商品開発や来店客への情報発信にいっそう力を入れている。北海道では、全国系チェーンを含めてCVS店舗数が増えなくなっており、商品力を高めることと、自店の魅力を顧客に伝えることが今後の成長には不可欠と見ているからだ。また、道内では地方のスーパーマーケット(SM)の閉店が相次いでいることから、生鮮食品を強化してSMの機能を代替する実験店舗の展開も始めている。
店内調理品「HOT CHEF」、日販10万円台へ

セイコーマート店舗の2023年12月期売上高は2100億円を超え、過去最高となった。対前期比では107%で、19年12月期比では118.6%とコロナ前を上回った。利益面でも、前々期のコロナ対策事業にかかわる利益分を除いても順調に伸びており、19年12月期の利益も超えた。期末店舗数は1187店舗で、前期末の1180店舗から7店舗の微増だった。
客数は19年12月期比で99%とコロナ前を割っているものの、22年12月期比では106%になっており着実に回復している。19年12月期比で客数が戻っていないことについて、赤尾洋昭社長は「喫煙者が減って、タバコを1箱だけ買うために立ち寄るようなお客さまが減っているため」と分析している。

売上増の要因については、「店内調理商品『HOT CHEF』と日配品が好調だったことに加え、タバコの値上げの影響も大きな要素になった。『HOT CHEF』は、1店当たりの日販で10万円の大台が見えてきており、近いうち突破できるだろう。この2、3年とくに感じているのは、当社商品に対するお客さまの好評価。店頭でお褒めの言葉をいただくことも多くなっており、お客さまの食生活にかなり浸透してきたという実感がある」と話す。


道内のCVS店舗数が増えなくなってきたなか、他チェーンの改装休業に伴って近隣のセイコーマートに流れてきた来店客が、改装後も顧客としてとどまる傾向も顕著になってきたという。競合CVSが改装休業に入ると、近隣のセイコーマートの売上は
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