スーパーマーケットの倒産が7年ぶりに増加、19年は30件、負債総額188億円

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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閉店した店舗の様子
負債総額は125.4%増の188億3000万円で、18年の83億5500万円を大きく上回った。 laymul/gettyimages

 帝国データバンクによると、2019年のスーパーマーケット(SM)経営業者の倒産件数は30件で、前年の21件に比べて42.9%増えた。SMの倒産件数が増加するのは12年以来、7年ぶりとなった。

 負債総額は125.4%増の188億3000万円で、18年の83億5500万円を大きく上回った。19年1月に特別清算開始命令を受けた広電ストア(広島県、負債総額約70億円)が全体を押し上げた。広電ストアは「マダムジョイ」5店舗をマックスバリュ西日本に譲渡し、18年10月に解散していた。

 倒産が増加した背景として帝国データバンクは、独立系のSMが競合他社との激しい競争にさらされていることを挙げている。19年は天候不順による販売不振や台風上陸による休業・営業時間短縮などもSM企業を直撃した。

 SM業界はM&A(合併・買収)が盛んで、独立系SMが破綻する前に中堅・大手が買収したり、再生スポンサーになったりすることが多いため、13年以降は倒産件数が減少していた。だが、19年はコンビニエンスストアや大型SM、ドラッグストアなどとの競争に敗れ、経営破綻に至る独立系SMが多かった。

 負債総額が多かった事例は広電ストアのほか、ヤマサンセンター(愛媛県、負債総額約19億円)、ヤナイストアー(群馬県、約12億円)、シヨツピングセンター池忠(大阪府、10億円)、そのだ(大分県、約8億円)などがあった。
資料

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