あのドン・キホーテも諦めた! コーナンはなぜ、ドイトを買収したのか?
売上高5000億円へ
M&Aを加速
HC業界では、DCMホールディングス(東京都/久田宗弘社長)とケーヨー(千葉県/醍醐茂夫社長)の資本業務提携や、バローホールディングス(岐阜県/田代正美社長)とアレンザホールディングス(福島県/浅倉俊一社長)の経営統合など、業界再編が活発化している。
ここ2~4年、コーナン商事も主要プレーヤーとして業界の勢力図を塗り替えてきた。
最近では、17年5月に神奈川県を中心に10店舗のHCとプロ専門店を構えているビーバートザン(榊枝守社長)を完全子会社化。18年4月には、九州を地盤とするホームインプルーブメントひろせ(大分県/中澤孝志社長)と資本業務提携を締結。さらに、19年6月にはLIXIL系の建材卸の建デポ(東京都/竹内栄吾社長)を240億円で買収した。
直近3年間で、コーナン商事が首都圏に展開するHCを買収するのはこれで3件目となる。このことからもわかるように、同社は首都圏の店舗網拡大を重点施策のうちの1つに掲げている。コーナン商事は11月末現在、首都圏に41店舗を構えている。これに買収した3社の店舗網を加えると、100店舗を超えることになる。
同社は「長期ビジョン~New Stage 2025」を今年5月に発表し、2025年に「売上高5000億円超」という数値目標を掲げた。19年2月期の売上高は3195億円。あと5年で2000億円近くの売上を積み上げるには、新規出店だけでは追いつかない。今後もM&Aに積極的に乗り出してくるだろう。
年月 | 企業 | 形態 | 店舗数 | 展開エリア |
2017年5月 | ビーバートザン | 小田急電鉄から買収 完全子会社化 |
10 | 神奈川県中心 |
2018年4月 | ホームインプルーブメントひろせ | 持分法適用会社化 10%の株式を取得 |
32 | 九州北部中心 |
2019年6月 | 建デポ | LIXIL、投資ファンドより240億円で買収 | 66 | 北海道から九州 うち、関東圏約40店舗 |
2020年2月 | ドイト | PPIHから68億円で買収 | 16 | 首都圏 |