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書店チェーンの文教堂グループHDが事業再生ADR、上場維持目指す

 書店チェーンの文教堂グループホールディングス(HD)は6月28日、債務の圧縮に向けて事業再生ADR手続きを申請し、受理されたと発表した。事業再生ADRは裁判所を介さず、当事者間の話し合いで紛争を解決する「裁判外紛争解決手続き(ADR)」の一種で、事業再生実務家協会に申請する。

 文教堂グループHDの2018年8月期の連結営業損益は5億円4500万円の赤字、純損益は5億9100万円の赤字で、2億3300万円の債務超過に陥っていた。19年8月期も第2四半期累計で債務超過が5億9700万円と膨らんでおり、債務免除を受けるなどして自主再建を目指す。

 同日付けで事業再生実務家協会との連名で、金融機関に借入金元本の返済一時停止を求める通知書を送付した。7月12日に開催予定の第1回債権者会議で、一時停止通知への同意を得たい考えだ。

 同社は18年8月末時点で東京証券取引所が定める上場廃止基準で該当したことから、上場廃止の猶予期間に入っており、19年8月末までに債務超過が解消されない限り上場廃止となる。