急成長するラストワンマイル・プラットフォーマー「エニキャリ」3つの理由とは
配達員のための専用アプリも開始、その狙いは?
エニキャリでは、22年2月に「配達のスキマ時間に副業をしたり勉強をしたりしたい」「配達の合間に休憩をしたい」といった配達員の声にこたえ、配達員のための専用アプリ「デリバリーCITY」を配信した。アプリに会員登録をすることでコワーキングスペースを自由に利用できるなどのサービスを受けられるシステムだ。
また、22年5月には「配達の合間や配達後など、バッグを持ったまま客として飲食店に入りづらい」という声から、配達員を歓迎する飲食店を加盟店として登録し、割引サービスなどが受けられるアプリ会員向けサービスを開始した。加えて、今後、自転車やバッグ、雨具などのレンタルサービスもリリース予定だ。
これらのサービスは、エニキャリだけでなく、他社を含むすべての配達員が利用可能となっている。配達員にとって快適なデリバリーインフラを築きたいと始めた試みだが、これをきっかけにエニキャリに入社したいと他社の配達員が希望した例もあるという。
福岡、仙台への進出も予定
今後の展開について大石氏は「22年は名古屋、大阪への進出を果たしたが、今後は福岡や仙台などに進出していくことを予定している」と述べた。それにあたっては、人員の採用スピードが課題だ。配達員や、コンサルタントやシステム開発、営業人員の採用を急務とする。
また、ロボットを活用した配達やCO2削減のための取り組みも予定している。「われわれのテーマは“地域に愛されるラストワンマイルインフラ”になること。それに沿った事業展開をしていきたい」と抱負を語った。