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バイヤー必見!今行くべき専門店 進化形カクテル「ミクソロジー」の世界を知る

 ミクソロジーカクテルをご存じだろうか?英国が発祥と言われおり、ニューヨークやロンドンなど流行の発信地ではかつてから注目を浴びており、日本でも楽しめるお店が増えている。今、この“進化形カクテル”といっても過言ではないマーケットに注目している。

 「ミクソロジー」とは、混ぜる(MIX)と科学・学問を意味する(~OLOGY)を組み合わせた造語だ。ミクスロジストと言われる、ミクソロジーカクテルを作るバーテンダがそのクリエイティブな創造力を生かし、フレッシュなフルーツや野菜、本格的なリキュールを組み合わせてさまざまなドリンクを創り出していく。

 その魅力は、その鮮やかな見た目やカクテルのコンセプト、ストーリー、さらにはミクソロジストの存在にある。ミクソロジストが創り出すカクテルの1杯は、その「人」でなければ創り出せない。昨今はドリンクやカクテルにおいても多様な店やメニューが登場し、差別化が困難になっているなか、そこでしか味わえないという来店動機をつくることができる。コロナ禍で外食の真価が問われているなか、やはりその魅力は「人」との関わりにあることを実感させる。

 また、飲料シーンにおいては、多様化するマーケットのなかで、ノンアルコール商品にも注目したい。これら飲料マーケットの新たなトレンドから、流通小売業の飲料開発にも活かせるヒントを探っていきたい。

①第一人者・南雲主于三氏による
驚きの組み合わせ
「The Bar codename MIXOLOGY Akasaka」

東京都港区にある 「The Bar codename MIXOLOGY akasaka 」

 こちらは、日本におけるミクソロジーカクテルの第一人者である南雲主于三(なぐもしゅうぞう)氏の手がけるお店。
南雲氏が生み出す数々の1杯からは、クリエイティブな創造力だけではなく、その組み合わせを科学する技術もミクソロジーカクテルには必要であることが伺える。演出の組み合わせも驚きの連続で、カクテルなのにフォアグラ、チョコレート、ブルーチーズなどを組み合わせた1 杯 は 、 シグニチャーカクテルといっても過言ではない。

 自家製燻製などの料理も充実しており、料理とともに、ミクソロジーカクテルのサプライズを楽しんで欲しいお店だ。

ガストロショコラマティーニ。自家製のフォアグラウォッカとガナッシュを使用し、燻製したチョコレートマティーニ

店舗名   「The Bar codename MIXOLOGY akasaka 」
所在地   東京都港区赤坂 3- 14- 3 渡林赤坂ビル 2F
営業時間  18:00~26 :00、 土17:00~23:00
定休日   不定休


②ノンアルカクテル専門店
「0% NON- ALCOHOL EXPERIENCE」

店内は幻想的な空間が特徴だ

 こちらは海外ではスタンダードなノンアルコール専門のBARだ。飲み会の席でノンアルといえば、どちらかといえば簡易なラインナップが多いが、 そんな概念を覆されるほど、本格的なノンアルカクテルを楽しめるお店である。

 お店のコンセプトは“宇宙にできた最初のBAR ”というだけあって、お店の雰囲気はとても幻想的だ。空間はもちろんのこと、フレッシュなフルーツなどを使ったカクテルの数々は、その演出も含めソフトドリンクとの差を見せつけてくれる。ノンアルコールマーケットが注目される昨今 、こちらのメニューラインナップを参考にノンアルメニュー開発をしてみてはいかがだろうか。

店舗名   「0% NON – ALCOHOL EXPERIENCE」
所在地   東京都港区六本木 5- 2- 4
営業時間    10:00〜22:00
定休日     不定休

フレッシュなフルーツなどを使ったカクテルはSNS映えも抜群

③ご当地素材を生かす
「El Lequio」

沖縄県那覇市にオープンした「El Lequio」

 「The world’s 50 Best Bars」で日本最高峰に選ばれた東京都渋谷区のバー「The SG Club」を手掛けるSGグループがオープンさせた本格的なBAR。

 コンセプトは“琉球”とラテンアメリカの融合。沖縄の歴史を紐解き、ラテンのスピリッツと沖縄のさまざまな食材を組み合わせ考案されたドリンクが楽しめる。 
たとえば、沖縄の搾りたてのサトウキビジュースだけを使ったダイキリや、“沖縄そば”をオマージュしたものなど、ミクソロジーカクテル専門店ではないが、魅力的なミクソロジーカクテルが楽しめるのだ。

 なかでも注目したいのが“これはバカールのマルゲリータですか?いえ、バカルディのマルガリータです”といったユニークな名前のカクテルだ。こちらは同じく沖縄にあるピッツァの銘店「BACAR」のマルゲリータピッツアをオマージュしたカクテルで、BACARでピッツァを食した後に、「El Lequio」でこのカクテルを飲むといった楽しみ方もできる。そんなミクソロジーカクテルとはそんな“化学反応”も実現してくれる、可能性を秘めた新ジャンルカクテルと言える。

沖縄そばをテーマにした「Tommy‘s Okinawa Soba」

店舗名    「El Lequio(エルレキオ)」
所在地      沖縄県那覇市安里1-3-3 安里家ビル1FB
営業時間     19:00-26:00
定休日                  月曜日

「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員
有木 真理(ありき・まり)

 リクルートライフスタイル沖縄の代表を務めると共に、ホットペッパーグルメ外食総研の上席研究員として、食のトレンドや食文化の発信により、外食文化の醸成や更なる外食機会の創出を目指す。自身の年間外食回数300日以上。ジャンルは立ち飲み~高級店まで多岐にわたる。趣味はトライアスロン。胃腸の強さがうりで1日5食くらいは平気で食べることができる。「ホットペッパーグルメ外食総研」https://www.hotpepper.jp/ggs/