海外ブランドマケプレ「BUYMA」が独走する2つの理由と「民主的なプラットフォーム」とは

堀尾大悟
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独自の取引スキームとショッパーの存在が「強固なプラットフォーム」をつくる

BUYMA
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 メルカリのような二次流通ではなく、新品のアイテムを取り扱うBUYMAのようなCtoCのビジネスモデルは、他に類例を見ない。なぜ競合が現れないのか? その理由は、長年かけて構築してきた独自の取引スキームにある。

 一つは、パーソナルショッパーが商品を仕入れる前に、購入者からの注文を予約注文の形で受け付けることができること。実際に注文を受けてから買い付けるため、個々のパーソナルショッパーは在庫リスクを気にせずに売りたい商品の写真を掲載することができる。

 もう一つは、独自の与信システムにある。注文が入った段階で購入者のクレジットカードの与信枠が押さえられ、商品が問題なく届いたのを確認した後に引き落とされる流れになっている。「在庫がなく、商品が届かないのに引き落とされた」という事態を回避する仕組みが担保されており、ユーザーも安心して買い物を楽しめるのだ。

 このような独自の取引スキームに加えて、現在約19万人いるというパーソナルショッパーの存在を安藤氏は挙げる。

「パーソナルショッパーが長年にわたって築いてきたネットワークとユーザーからの信頼は、一朝一夕にキャッチアップできるものではない。このパーソナルショッパーの存在こそがBUYMAのプラットフォームを強固なものにしている」(安藤氏)

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