[ソウル 7日 ロイター] – 韓国のサムスン電子は7日、モバイル部門と家電部門を統合し、新たな共同最高経営責任者(CEO)を起用すると発表した。
2017年以降で最大の事業再編となる。組織を簡素化し、ロジック半導体事業の拡大を目指す。
同社では、贈賄罪で服役していた李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が8月に仮釈放され、組織の変更が進められている。
映像ディスプレー部門を統括していた韓宗熙(ハン・ジョンヒ)氏が副会長兼共同CEOに昇格し、新たに統合されたモバイル・家電部門を率いる。引き続きテレビ事業のトップも務める。
サムスン・エレクトロ・メカニクスのCEOを務めていた慶桂顕(キョン・ゲヒョン)氏も、サムスン電子の共同CEOとして半導体・部品部門を率いる。
モバイル部門の7─9月の営業利益は3兆3600億ウォン(28億4000万ドル)、家電部門の営業利益は7600億ウォン。
ユアンタ証券のアナリスト、Lee Jae-yun氏は、今回の組織再編について、消費者を引きつけるプラットフォーム上でデバイスと家電の連携を向上させるなど、モバイル部門と家電部門が直面する課題への対応が容易になる可能性があると指摘した。
「タスクフォース」を率いてきた鄭賢豪(チョン・ヒョンホ)氏も副会長に昇格。アナリストによると、タスクフォースはサムスン電子と系列企業の意思決定の調整を中央で進めてきた。
メリッツ証券のアナリスト、Kim Sun-woo氏は「資金配分や意思決定の迅速化につながる可能性がある」との見方を示した。