“はずれ”をなくす
先週は、流通報道記者会(東京都/加藤英夫代表幹事)の研修でアクシアルリテイリング(新潟県/原昭彦社長)を訪ねた。
原信紫竹山店(新潟市)で昼食タイム。「ジューシーメンチカツ」「そばセット(かつ重)」「カラスかれい照焼き」「スタミナ焼き餃子」「生さばお刺身」「五目春巻」「手造りおはぎ」など――。いろいろなモノを試食したが、どれもがおいしかった。
『ダイヤモンド・チェーンストア』誌2015年5月15日号でも紹介した通り、さすが、「スタミナ焼き餃子」の開発に3年を費やす企業、ととても感心させられた。
そんな中で同社から興味深い話を聞いた。
こうしたおいしい総菜を提供しながら、それ以上に心掛けているのは、「“はずれ”をなくす」ことにあるということだ。
その理由は、“はずれ”総菜が同社に及ぼす影響の大きさにある。
おいしい総菜を提供することで同社の顧客数が減ることはまずないが、“はずれ”はファンをがっかりさせ、場合によっては離反させてしまう。
信頼関係を構築するには長い時間がかかるが、壊すのは一瞬ということだ。
さて、この考え方は、総菜づくりに限った話ではないだろう。
とくに製造小売り化の道を歩み始めた小売業各社は、良い商品をつくること以上に“はずれ”をなくすことが大事になってくる。
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