天下一品だけじゃない! 上場も果たした京都発、人気ラーメンチェーンの本店を探訪
爽やかな接客、清潔な店内
「いらっしゃいませ、ようこそ。こちらのお席へどうぞ」──。若い女性スタッフに案内されたのはカウンター席だった。
早速、メニューに目を通す。しかし実際に注文するのは目の前に設置してあるタブレット端末。最近はよくあるシステムだが、内心、戸惑うことが多い。

あれこれ検討した結果、決めたのは「全部のせラーメン 並」(税抜980円)。ここに「焼き飯餃子定食」(同380円)のオプションをつけた。見映え重視の選択である。
料理が来る間、店内を観察する。実は、魁力屋を利用するのは数年ぶり。また上場後、さらに本店へ来るのも今回が初めてだ。しばらく来ない間に、雰囲気が変わっていることがあれこれあることに気づく。
第1は女性客の比率の高さ。おそらく半数以上を占めているからか、以前とは違う雰囲気がする。第2に、爽やかな接客。店に入った時もそうだったが、スタッフはテキパキとしており気持ちがよい。本店なので、教育が徹底されているのもあるだろう。第3は、厨房内の様子が見えるように設計されている点。透明性が高く、清潔な感じがする。

かつてのラーメン店とは大きく様変わりしたと感じる。昔は薄暗く、やや年季の入った店舗で、頑固そうなオヤジが作っているのが、おいしいラーメンのイメージだった。しかし今は、このようにピカピカの店で食べるのが好まれるようになっているのだ。

あれこれ考えている間に、私の前に届けられたのがこれ。どうです、いい感じでしょう。まずは鶏ガラベースの、清湯(ちんたん)スープから。レンゲですくい、口へ。そうそう、この醤油味が最高なのですよ。
続けて麺をいただく。スープのからんだ細麺がよいな。そして焼き飯、餃子を交互に楽しみながら食べ進んだ。そして完食。

本当は本店限定メニューを期待していたのだが、見当たらなかった。上場企業ともなると、特別なことはせず、標準化された味、運営手法、接客の店舗網を広げるスタイルが効率的で正しいのだろうと思う。
そんな難しい話はさておき、久しぶりの魁力屋はおいしかった。
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