「1200年前の超一等地」に出店! コメダ京都市内1号店の立地に京都市民がうなる理由

2023/12/29 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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一切れ食べギブアップ

 そんなことを考えながら、ある日曜日、私はコメダ珈琲店二条駅前店にやってきた。朝食をとるのが目的だ。時間は朝9時過ぎにもかかわらず満員。しかしお客の入れ替えが続き、運良く座ることができた。

ある日曜日、コメダ珈琲店二条駅前店にやってきた。朝9時過ぎ、すでに店内は満員だった

 早速、メニューに目を通し、何を頼むかを検討する。やはり京都市1号店なので厳選したいところだ。

ある日曜日、コメダ珈琲店二条駅前店にやってきた。朝9時過ぎ、すでに店内は満員だった

 まず目にとまったのは「ミニサラダ」(税込260円)。「ミニ」だから軽くいけるだろうと考えた。次はメーンの食べ物だが、散々悩んだ挙句、見栄えがする「カツパン」(同970円)を選ぶ。飲み物はもちろんコーヒー「コメダブレンド」(同540円)に決まりだ。

 注文品が来る間、店内を観察するとお客は20〜70代と、年齢層は比較的幅広かった。地元の人だけでなく、大きな荷物を持っているところからすると、観光客も多いようである。

 しばらくして到着したのはコーヒーとサラダ。「ミニ」とあったのに、意外にボリュームがある。テーブルにあったドレッシングをかけいただく。ポテトサラダの量が多く、食べ終わった時には、そこそこお腹が膨れていた。それでもパンを食べるぐらいの余裕はあると、タカを括っていた。

注文後、しばらくして「ミニサラダ」とコーヒー「コメダブレンド」が到着。サラダを食べただけで、そこそこお腹が膨れた

 数分後、私の目の前に置かれたカツパンは、予想をはるかに超える大きさだった。目測だが横20cm×縦10cm×高さ7cmはあろうか。見ただけで、一人ではダメだと感じた。

カツパンは予想をはるかに超える大きさだった
一切れを食べただけでギブアップする

 よくメニューの写真と実物が違うのを「写真詐欺」と表現される。しかしコメダの場合、実物は写真を大きく超えるサイズ、ルックスであるため「逆写真詐欺」と言われているのを忘れていた。カツパンは三等分にされていたが、案の定、一切れを食べただけでギブアップした。

 残りはどうするか。

 迷った後、思い切って持ち帰りができるかを若い女性店員に質問する。「しばらくお待ちください」と言った彼女が戻ってきた時には、手に容器を持っていた。ちょうど残りのパンが入るサイズだった。無料でいただけるとのことである。

持ち帰りはできるかを店員に相談すると、容器を持ってきてくれた。フタには、英語で「KOMEDA ’S coffee」の文字。なんか格好いい
帰り際、オリジナルの手提げ袋までいただく。各地で人気が出るのも頷ける

 行列ができていたため、お勘定を済ませてすぐ帰ろうとしていたところ、別の女性スタッフが「これ、使いますか?」と紙の手提げ袋をくれた。「お荷物になりますが、どうぞ」と言って彼女は厨房の方に帰っていった。

 そう、コメダは接客にも力を入れており、社内でコンテストも開催しているという。これは各地で人気が出るのも頷けると思いながら、私は帰路についた次第である。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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