「仕入れで儲ける」のではなく、「売って儲ける」
小売業の多くの方は、「仕入れで儲ける」ことばかりを考えているのではないだろうか?
「利は元にあり」ともよく言われるので、それはそれで正しいのかもしれない。
だが、製造業や卸売業を泣かせ、商談で優位な条件を引き出し、通常の値入をして、競合に負けない低価格で販売すれば儲かる、という考え方はやはりどこかおかしい。
その結果、せっかくたくさん売っても、誰も儲からないという事態が日常茶飯事になっている。
しかも「仕入れで儲ける」発想を優先させるから、小売業の目利きは退化し、どんなに安くしても“売れない商品”を買い叩いて仕入れてしまうことさえある。
小売業は、「仕入れで儲ける」のではなく、「売って儲ける」べきだと私は考える。
製造から販売に至るまで多くの人たちが苦労した分、適正に値入をして、売上を増加させ、みんなが儲かる――。
製・配・販、どこか1か所の利益極大や利益極小は、サプライチェーンの破たんにつながるだろう。
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