京都ですき焼きをリーズナブルに楽しむ、地元民が教える隠れた名店

2023/05/04 05:55
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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京都で食事といえば、和食を想像する人が多いだろう。せっかく古都に来たのだからと、本格的な京料理を堪能したいという気持ちはわかる。しかし地元民としては、実は名店が多い「すき焼き」を選択肢のひとつに入れてほしいと思う。

京都駅からタクシーで約10分

 京都市中心部の寺町エリア。飲食店や土産物店、雑貨店などが立ち並び、観光スポットとしても知られる。仕事や修学旅行で京都を訪れた人なら、一度は歩いたことがあるだろう。

 四条通と寺町通の交差点、「寺町京極商店街」の入口に立つ。アーケードが続くこの先に、今回、オススメしたいすき焼き店がある。

京都市中心部にある「寺町京極商店街」。この先に今回、オススメしたい店がある

 京都ですき焼きというと意外に思われるかもしれない。しかし実は、日本で本格的に牛肉が食べられるようになったと言われる明治の初期から営業する名店もあり、古くから市民に親しまれている。

 交差点から約1分。左手に見えてきたのが創業昭和3年の「キムラすき焼店(すき焼キムラ)」。

昭和3年創業の「キムラすき焼店(すき焼キムラ)」

 どうです、風格ある外観。ここ寺町の地に100年近くも店を構え、京都の町を眺め続けてきたと考えるだけで気分が高揚してくる。

 今回、この店を選んだのには2つの理由がある。第1はアクセスがよいこと。「京都」駅からだと、混んでいなければタクシーで10分強、地下鉄と阪急電鉄を乗り継げば20分強なので、気軽に行ける。

 第2にリーズナブルである点。1人前3000円台で、本格的なすき焼きが味わえるというのは素晴らしい。夜になると大幅に値段が上がる店も多い中、昼と夜で同一価格というのはポイントが高い。

 さっそく入店、玄関で靴を脱いで2階へ。営業開始したばかりの12時だったからすぐ座席に案内されると考えていたが、実際には少し待ち時間があった。椅子に座りながら周囲を見ると、週末なのでいつもより多くの人が来ていた。しばらくしてようやく奥の部屋に通される。

入店し、テーブルに着席

 これが私が座ったテーブル。簡素だが必要十分である。壁にはメニューが掲げてあり、「ロース一人前三千三百円」「普通一人前三千百円」とある。迷わずロースを注文。ちなみに牛肉は国産黒毛和牛である。もちろんビールも頼んだ。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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