実質GDP、年1.0%増=5期連続プラス、輸出・投資伸び―4~6月期

時事通信社

都心の街並み
〔写真説明〕都心の街並み=7月1日、東京都内(EPA時事)

 内閣府が15日発表した2025年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%増、この成長ペースが1年続いた場合の年率換算で1.0%増だった。プラス成長は5四半期連続。トランプ米政権による高関税政策の発動後も自動車などは販売数量を維持し、輸出が伸びたほか、堅調な設備投資もGDPを押し上げた。

 1~3月期の実質GDPは6月の改定値公表時点で前期比0.04%減だったが、個人消費や輸出などの上振れで遡及(そきゅう)改定され、プラス成長に転換した。

 4~6月期は内需の柱である個人消費が0.2%増。自動車や夏物衣料の販売が伸びたものの、値上げのあった飲料品など食品は低調だった。外食や宿泊も減少した。

 設備投資は1.3%増と5期連続のプラス。ソフトウエアや建設用機械への投資が拡大した。

 輸出は2.0%増と2期ぶりにプラス転換。米政権は4月以降、自動車・同部品への追加関税や相互関税を発動したが、自動車メーカーが輸出価格を引き下げ、販売台数の落ち込みを回避したことが寄与した。電子部品・デバイスも伸びた。 

 GDPの押し下げ要因となる輸入は原油や天然ガスなどが増え、0.6%増だった。

 GDPの増減に与える影響(寄与度)は内需がマイナス0.1%、外需がプラス0.3%。名目GDPは前期比1.3%増、年率換算で5.1%増だった。    

◇4~6月期のGDP速報値

◇実質成長率       0.3 年率   1.0

◇寄与度    内需 ▲ 0.1 外需   0.3

◇主要項目
        増加率      寄与度
 個人消費        0.2      0.1
 住宅投資        0.8      0.0
 設備投資        1.3      0.2
 民間在庫          ―    ▲ 0.3
 公共投資      ▲ 0.5    ▲ 0.0
 輸出          2.0      0.5
 輸入          0.6    ▲ 0.2

◇名目成長率       1.3 年率   5.1

◇GDPデフレーター   3.0

(注)数字は%。民間在庫は寄与度のみ。GDPデフレーターは前年同期比でその他は前期比。▲はマイナス 

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