今年の世界貿易、0.9%増=米関税回避で輸出前倒し―WTO予測

時事通信社

米カリフォルニア州オークランドのオークランド港で、コンテナ船の脇を航行する帆船
〔写真説明〕米カリフォルニア州オークランドのオークランド港で、コンテナ船の脇を航行する帆船=14日(EPA時事)

 【ロンドン時事】世界貿易機関(WTO)は8日、2025年の世界のモノの貿易量が前年比0.9%増加するとの予測を発表した。トランプ米大統領による高関税措置の導入を控え、1~3月に米国への前倒しの輸出が加速。0.2%の減少を見込んでいた4月時点からプラスに転じた。一方、26年は1.8%増(従来予想は2.5%増)に下方修正された。 

 4月からの相互関税に加え、鉄鋼・アルミニウム、自動車などの米国による高関税措置を回避しようと、1~3月には駆け込みでの対米輸出が急増した。ただ、米国内で在庫がだぶついたことに加え、今月7日に新たな税率で米相互関税が発動されたことが重荷となり、25年後半と26年の世界貿易は抑制されると見込む。

 オコンジョイウェアラ事務局長は、より広範な報復関税の応酬は避けられたとの認識を示す一方、「関税の全面的な影響はまだ表れていない」と警告した。

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