LINEヤフー、「DS.INSIGHT」に行動起点のユーザー分析機能を試験導入 LINEデータとも初連携へ

LINEヤフー(東京都)は7月3日、ビッグデータ分析サービス「ヤフー・データソリューション」において、検索や人流データから人々の興味・関心を分析できるデスクリサーチツール「DS.INSIGHT」に新機能「セグメント連携機能」の試験導入を開始した。
これにより、特定のユーザーセグメント(ユーザーリスト)における検索行動や人物像(ペルソナ)を可視化できるようになる。
この機能では、LINEヤフーが保有する行動データに基づき、「特定の店舗に来店した」「自社の広告をクリックした」「Yahoo!ショッピングで特定の購買を行った」といった行動(アクション)を起点として、該当ユーザーの検索行動やペルソナを分析できる。
また、検索や位置情報に加え、購買履歴や広告接触といった行動データを用いてユーザーセグメントを指定でき、複数セグメントのかけ合わせや除外条件の設定も可能となっている。
従来、「DS.INSIGHT」の主な用途は、検索キーワードや特定地域の人口推移、属性情報などを基にした分析だったが、今回の「セグメント連携機能」により、購買や来店、広告接触などの具体的な行動を出発点とした分析が可能となる。これにより、特定のアクションの前後における検索行動や関心の変化を捉えることができ、ユーザー像をより鮮明に描き出せるようになる。
企業はこの機能を活用することで、潜在的なニーズの発見やインサイト調査、ターゲティング精度の向上といったマーケティング施策の高度化を図ることができる。
さらに、7月下旬には「LINE」アプリに関連する行動データ※1との連携も予定されている。対象となるのは、「自社のLINE公式アカウントを友だち追加した」あるいは「自社のLINE広告に接触した」などの行動で、「DS.INSIGHT」への統合は今回が初めてとなる。この連携により、「Yahoo! JAPAN」と「LINE」双方のビッグデータを横断的に分析できる環境が整い、企業によるデータ利活用の可能性がさらに広がる見込みだ。
「ヤフー・データソリューション」は、LINEヤフーが法人向けサービスを統合する「Connect One」構想※2の一環として展開されており、今後も横断的かつ広範なデータ利活用環境の整備を通じて、社会的価値の創出を目指していくとしている。
※1:「LINE」関連の行動データは、「LINEアカウント」と「Yahoo! JAPAN ID」を連携しているユーザーのデータに限られる。
※2:「Connect One」構想は、2023年開催の広告事業に関する戦略発表会「LINEヤフー BIZ Conference」で発表。





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